太陽光発電システムは、パネル以外にもさまざまな機器が必要になりますが、その一つがパワコン(パワーコンディショナー)と呼ばれるものです。そしてパワコンには主に3つの役割があります。まず挙げられる役割は、「直流電力を交流電力に変換する」ということです。太陽光発電システムによって作られた電気は直流電力ですが、家庭で使う家電製品は交流電力でないと使用できないことになっています。
そこでパワコンは家電製品を使えるように、発電された直流電力を交流電力に変換しているということです。ただし変換する際は電力のロスがあり、一般的なものは95%程度の変換効率を持っていると言われていますが、この変換効率が良いほど効率的な製品だと言えるでしょう。次に挙げられる役割は、「発電量を最大化する」ということです。太陽光発電は、気象条件によって発電量が左右されるという特徴があります。
しかしパワコンには、不安定な発電量を安定させたり最大化させる機能があるため、安定的な電力供給ができるというわけです。ただし、発電量そのものが増えるわけではないため、その点は知っておきましょう。さらに挙げられる役割は、「系統連系を保護する」ということです。系統連系は、太陽光発電によって余った電力を売電する仕組みのことで、大変便利なのですが、電力を外部へ送り出すことによるトラブルが起きることもあります。
そこでパワコンには、何らかの異常時には出力を遮断し、電気製品などを保護するという機能が付いています。